ウード・アコード&ゴールドコレクション
カリマ・ハッサンの表現

Karimah

ロンドンを拠点に活躍するマルチディシプリナリー・アーティスト、カリマ・ハッサンが、モルトンブラウンのアイコンフレグランス「ウード・アコード&ゴールド」を、絵画と詩《The Golden Bridge》で表現し、芸術の領域へと昇華しました。
そこには、調香とアート、そして感情がひとつに溶け合い、洗練された美が響き合う瞬間が広がっています。

From studio to street - スタジオからストリートへ
カリマ・ハッサンは、ウェールズ、イエメン、バングラデシュという多彩なルーツと、ロンドナーとしての強いアイデンティティを融合させ、伝統と記憶、そして文化的遺産が息づく大規模な絵画やインスタレーションを生み出しています。
バービカンやバーバリーとのコラボレーション、セルフリッジズやローズウッドでの展示を通じて、彼女はロンドンの持つ新鮮で荒削りなエネルギー、そして画家、作家、デザイナー、ミュージシャンたちが共鳴し合う創造のうねりにインスピレーションを受けています。
スタジオとストリートを自在に行き来しながら、彼女はストリートアート、ファインアート、そしてコミュニティアートが交差する領域を探求し続けています。

この香りを解釈するうえで、私は“光”という感覚をどうしても伝えたかったのです。
アラビア語には『ヌール(Noor)』という言葉があります。それは“光”を意味しますが、ただの光ではありません。
魂の奥底から放たれる輝き──内側からあふれ出す光を指します。
そして、それは私の母の姓でもあるのです。


香りを儀式へと昇華させる錬金術 ― 創造の力
香りが一つひとつのノートを重ねながら広がっていくように、ハッサンのアートワークもまた、見るたびに新たな発見をもたらします。
二連画(ディプティク)として描かれたその作品は、ゴールド、深みのあるアンバー、そしてバーントレッドの豊かな色彩が、意外性のあるテクスチャーと溶け合い、「陶酔感に満ちた夢のようなオアシス」を描き出します。
それは、彼女の想像の世界を覗き見る窓。ロンドンのスタジオから、ウードにインスパイアされた幻想的な領域へ──静かな水面、光を浴びる山々、そして香水ボトルのキャップを思わせるきらめきが、柔らかく流れ込む世界へと、私たちを誘います。

5 Questions With Karimah – カリマへの5つの質問


Q1. アートを始めたきっかけは?
子どもの頃から、絵や色を通して自分を表現することが自然な方法でした。6歳のとき、印象派に魅了され──ゴッホのひまわりやマティスに心を奪われました。ナショナル・ポートレート・ギャラリーやバービカン、テートを訪れるのも大好きでした。
Q2. あなたのアプローチ「ペインティング・アウト・ラウド(声に出して描く)」とは?
言葉と色をつなぐ、心地よい架け橋のようなものです。最初にあったのは絵画──そこが私の安全な場所でした。詩を共有するのは恥ずかしかった。あまりに率直で、意見が強く、もろさをさらけ出すように思えたから。でも、自信を得るにつれ、長年ひそかに続けてきたことをようやく表に出せるようになりました。
Q3. あなたのクリエイティブプロセスは?
朝が一番創造的な時間。静かな水面のように心が澄んでいます。通知を遮断するアプリを使い、香りとキャンドルで自分を整える。それから音楽やスピーチ、インタビューを聴きながら制作に没頭します。
Q4. ロンドンはどのようにあなたを刺激しますか?
ロンドナーであること自体がインスピレーションです。文化の針を動かすような街──新鮮で、リアルで、そして生々しい。異なる分野を融合させるのは、まさにロンドンらしさそのもの。協働し、ひとつの枠にとらわれない。私は「画家」というラベルに縛られていません。作家、デザイナー、ミュージシャン──それぞれが波のように共鳴し合う文化。それがとても好きなのです。
Q5. 香りはあなたの日常でどんな役割を果たしていますか?
香りは私にとって儀式のようなもの。レイヤリングも大好きです。寝る前でさえ、香水をひと吹きします。自分を大切にする、その行為が好きなのです。香りは私にとって衣装のようなもの──白いシャツにジーンズなら、ユニセックスな香りを。夜に出かけるなら、深く情熱的な香りを選びます。香りは、私にとってとても意図的なものなのです。